【爺さんのたわごと】「青い芝」の行動綱領を読む

「脳性まひ者集団青い芝」の名称を知る人は少なくなってきている。自立生活運動に関わっている若い人たちは殆ど知らないだろう。私たちの青春時代そのものだ。押入れの整理をしていたら懐かしい雑誌や本が続々と出てきた。その一冊が「青い芝第二回全国代表者大会報告集」だ。表紙の裏に日本脳性まひ者協会「全国青い芝の会」行動綱領が記載されていた。あらためて読むとすごく新鮮で、現在に通ずるものを感じた。全文を掲載する。


 日本脳性マヒ者協会「全国青い芝の会」行動綱領

1.われらは、自らが脳性まひ者であることを自覚する。
  われらは、現代社会にあって「本来あってはならない存在」とされつつある自らの位置を確認し、そこに一切の運動の原点を置かなければならないと信じ、且つ行動する。

1.われらは強烈な自己主張を行う。
  われらが脳性マヒ者であることを自覚した時、そこに起るのは自らを守ろうとする意志である。
  われらは強烈な自己主張こそ、それを成しうる唯一の路であると信じ、且つ行動をする。

1.われらは愛と正義を否定する
  われらは愛と正義のもつエゴイズムを鋭く告発し、それを否定することによって生じる人間凝視に伴う相互理解こそ真の共生であると信じ、且つ行動する。


1.われらは健全者文明を否定する。
  われらは健全者の作り出してきた現代文明が、われらの脳性まひ者を弾きだすことによってのみ成り立ってきたことを認識し、運動及び日常性生活の中からわれら独自の文化を創り出すことが現代文明への告発に通じることを信じ、且つ行動する。


1.われら問題解決の路を選ばない。
  われらは安易に問題解決を図ろうとすることが、いかに危険な妥協への出発であるか、身をもって知ってきた。
  われらは次々と問題提起を行うことのみが、われらの行いうる運動であると信じ、且つ行動する。


われらは以上五項目の行動綱領に基き、脳性まひ者の自立と解放を掲げつつ、すべての差別と闘う。


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